三重県の伊勢志摩での観光といえば鳥羽(読み方:とば)市の鳥羽水族館が有名ですが、鳥羽市には他にも鳥羽湾をクルーズしながらイルカ島という観光島へ行き来できる『鳥羽湾めぐり』があるんですね。
『鳥羽湾めぐり』には船が2種類ほどあり、なかでも『龍宮城号』は名前そのまま浦島太郎伝説と龍宮城をイメージした外観とインテリアになっています。
シュールさとマニアックさから乗るだけで話題性抜群の珍スポットですが、寄ってくるカモメにえさやりができるという、隠れた楽しみがあることでも知られています。
私も2018年の夏に子供を連れて乗船してきました。
実際行った人からも「たくさんのカモメが来て楽しい」と聞いていたので、当然この画像のようなものをイメージしていたんですが、実際に私の乗る船にやってきたのは聞いていたカモメではなく猛禽類(もうきんるい)のトンビだったんですね。
(正式名:トビ)
ここでは『鳥羽湾めぐり』で体験した、カモメトンビとの楽しい?クルージングについて紹介したいと思います。
カモメへのえさやりの様子や鳥羽湾めぐりについては、こちらの『プチ旅まとめ』というサイトが詳しい紹介をされているので、気になる方はぜひどうぞ。
カモメとトンビがシフト制でえさをねだりに来る?
私の乗る『鳥羽湾めぐり』の船にやってきたトンビですが、1、2羽なら話題にするほどでもありませんが、噂に聞くカモメの比にならないレベルの群だったんですね。
お、きたきた!カモメの群れ!
カモメさん、えさだよー!
カモメさ…!?????じゃない!!!!
よく公園やレジャースポットなどで「食べ物を奪うトンビに注意!」という看板を見かけますが、食べ物を奪いに来ると注意喚起されている彼らにえさやりするなんて前代未聞ですよね。
そして肝心のカモメはというと、なんと1羽も来ませんでした!
不思議に思って調べてみると、以下のようなことがわかりました。
カモメにえさやりをした人たちは午前の便(イルカ島へ行く)に乗っていた。
トンビにえさやりをした私たちは午後の便(イルカ島から帰る)に乗っていた。
つまり…
午前はカモメが担当、午後はトンビが担当のシフト制
というのは冗談で、真相は不明ですが偶然と思えない、そう推測せずにはいられない何かがありますね(笑)
カモメの群にトンビがまぎれてえさをねだりに来るというケースは珍しくなく、この鳥羽湾めぐりでも実際にそういったことがあるそうです。
でも、カモメが1羽も現れずにトンビだけが群で来る、というのは本当にレアケースかもしれません。
えさはスナック菓子
カモメのえさは船内の売店で売られているのですが、麩(ふ)やパンくずみたいな専用のものだと思っていたら「カモメのエサ」として売られていたのはどう見ても「人間用のおやつ(スナック菓子)」です。
コイケヤスコーンのバーベキュー味がとくに好きみたいで、売店でも山詰みになっていました。
スナック菓子だろうがパンだろうが食べれたらなんでもよさそうな気もしますが。
こんな味の濃いスナック菓子を食べるのは彼らにとってもよくないだろうなと思いながらも、つい買ってしまいました。
賞味期限が切れているというようなことはなく人間が食べても問題ないため、おやつとしてかじりながらあげても大丈夫です。
船の上は風が強いので、お菓子の袋が飛ばされてゴミにならないよう、えさやりの際は注意が必要です。
アクロバティックな捕食の瞬間を間近で見れる
野生のトンビを間近でじっくり見ると、かなりスリリングでした。
カメラでその瞬間を撮影することはできませんでしたが、放り投げたスコーンを空中でキャッチする様子は思わず拍手するほど見事で、動く船の上から飛んでくる小さなスナック菓子でも捕まえられるトンビの動体視力と反射神経のすごさがよくわかります。
海に落ちたのを拾って食べてるトンビもけっこういましたけど(小声)
また、カモメとトンビはえさの捕り方が違うというのがリアルにわかったようで、子供にとっては理科の勉強にもなりました。
カモメとトンビのえさの食べ方の違い
・カモメは口ばしで直接キャッチして食べる。
・トンビは足で一度キャッチしてから食べる。
襲われたらどうしようという不安もありますが、船も時速21km/h(11ノット)くらいで航行しているため、向かい風と風圧で彼らも近寄るのがなかなか大変そうでした。
注意
とはいってもトンビは実際に注意喚起もされているとおり、人の食べているものを横取りしにくる怖い鳥ですし、襲われて怪我をする人もいるため野生のトンビへのえさやりはほどほどに。
野生の生き物のことなので今回のようにトンビの群に出会えるかは運次第ですが、鳥羽湾めぐりのミニクルーズは十分楽しいひとときを過ごせるのでおすすめです。
連休や夏休みの思い出作りに、伊勢志摩・鳥羽への旅行の際は『鳥羽湾めぐり』をぜひプランに組み込んでみてはいかがでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。